―“左右の体重移動”を力に変える、動きトレーニング―
〈はじめに〉
「立つ」「しゃがむ」に加えて、スポーツでは“動きながら安定する”ことが求められます。
止まった状態でバランスを取ることは誰でもできますが、問題は“動きの中で崩れないこと”。
たとえば、野球のスイングで軸足から踏み込む瞬間。
サッカーでボールを蹴る瞬間。
ゴルフでバックスイングからダウンスイングに切り返す瞬間。
どの競技でも、左右への重心移動をいかに「滑らかに」「安定して」行えるかが、パフォーマンスを左右します。
その感覚を養うのが、このスライドスクワット。
神戸・六甲道で一般の方向けのパーソナルトレーニングジムと選手向けのアスリートトレーニングジムの両方を運営するNeeDSではこのエクササイズを大事にしています。
ニーズトレーニングメソッドの中でも「動作のブレを整える」最も重要なベーシックエクササイズのひとつです。
〈動作・方法〉
- ベースポジション(膝・股関節を軽く曲げた姿勢)からスタート。
- 上体をまっすぐに保ったまま、ゆっくりと右方向に重心をスライド。
- 右足の股関節・膝関節・足関節・肩甲骨が垂直に並ぶように意識する。
- センターに戻し、反対側(左方向)にも同様にスライド。
- 正中線(体軸)を常に垂直に保ち、頭部が左右に揺れないようにコントロールする。
このとき、体を横に倒すのではなく、正中線は垂直を保ったまま重心を移動させるのがポイント。
表面的には「左右に動いている」ように見えますが、実際は股関節がスライドの主役です。
〈目的〉

・左右の重心移動と軸の安定性を高める
・股関節・膝関節・足関節の協調動作を習得する
・重心位置のコントロール能力を強化する
・体幹と下肢の連動性を整える
・姿勢の左右差や代償動作をチェックする
学生トレーナーにとっては「評価の目」を磨く練習にもなり、アスリートにとっては「力の伝達経路を整える」実戦型トレーニングになります。
〈効果〉
・バランス能力・安定性の向上
・股関節まわりの柔軟性・可動域改善
・動作の左右差や歪みの修正
・動作中の体幹安定と軸意識の強化
・スピード系競技での切り返しの安定性向上
スライドスクワットを習得すると、あらゆる方向への「動き出し」がスムーズになります。
特に瞬発的な切り返し動作が多い競技では、反応速度や初動スピードが劇的に変わります。
〈注意点〉
・頭部と体幹は垂直をキープ(横に傾けない)
・膝が内側に入らないようにする(ニーイン防止)
・足底圧のバランスを保つ(拇指球・小趾球・踵)
・呼吸を止めない
・代償動作(骨盤のスウェイ・体幹のねじれ)に注意
動作中に「上体の位置がブレる」「腰が引ける」「膝が前に出る」などのエラーが出ると、バランスを崩しやすくなります。
〈よくあるエラー動作〉
・重心移動が浅く、片脚にしっかり乗れていない
・上半身が傾く、またはねじれている
・膝がつま先より内側に入る
・片脚に過剰な負担がかかり腰を反る
・リズムがバラつき、動作がスムーズでない
これらのエラーは、「股関節が主導していない」サインです。
特に若い選手や学生トレーナーは、膝で動きを作ろうとする癖が出やすいため、股関節を“動作の起点”として意識しましょう。
〈使用する道具〉
・自重(基本)
・バランスディスク
競技特性に応じてチューブ抵抗を加えることで、実戦的な強化トレーニングにも応用できます。
〈頻度・回数・目安〉
1日1~2セット/左右5~10回
ウォーミングアップの前半で行うと、股関節・体幹の活性化に効果的。
コンディショニングやクールダウンにも応用可能です。
〈実施時の声かけ・キューイング〉
「頭は動かさず、重心だけスライド」
「お尻で床を押すように」
「軸を中心に、左右の釣り合いを感じて」
「膝ではなく、股関節から動かす」
トレーナーは“どこで動きを起こしているか”を常に観察し、クライアントが“どこを使っているか”を気づかせてあげましょう。
〈補助の方法〉
・トレーナーが背面・側面から動作ラインをチェック
・動画撮影で軸のズレを確認
・鏡を利用して左右のバランスをセルフチェック
〈注視する点〉
・股関節と肩甲骨の連動(フォースカップル)
・体幹の垂直性と軸の安定
・足底圧の変化とベクトルの向き
・動作の滑らかさ(Smooth)と再現性(Symmetric)
〈効果測定・フィードバックの指標〉
・5Sメソッド(Symmetric/Sync/Simple/Smooth/Strong)
・重心移動の距離とリズムの安定性
・股関節可動性・膝関節の軌道・体幹の軸のブレ量
トレーナーは、単に「できた・できない」ではなく、“動作の再現性”と“体幹の反応”を指標に評価しましょう。
※5S理論はこちらから↓

〈オススメする人・悩み改善〉
・下半身の左右バランスに悩むアスリート
・走る、跳ぶ、蹴る競技の選手(野球・サッカー・ゴルフ・陸上など)
・重心移動を指導したい学生トレーナー
・姿勢や骨盤の傾きを整えたい一般クライアント
〈NeeDSメソッド〉
スライドスクワットは、ニーズトレーニングメソッドのファンダメンタルにおける「荷重コントロール」と「軸安定性」を学ぶための中心種目です。
ポイントスクワットの一部として位置づけられ、左右方向の重心移動を通じて、“地面反力を自在に操る感覚”を育てます。
ニーズトレーニングメソッドの原則である「5S」(Symmetric/Sync/Simple/Smooth/Strong)をすべて体現できる種目であり、
動作中の「シンメトリック(左右対称)」と「スムーズ(滑らかさ)」が特に重要な評価基準となります。
また、視点フロー・イメージラインを活用することで、トレーナーは“体軸のズレ”を即座に見抜くことができ、
選手自身も「自分の軸を感じ取る感覚」を習得できます。
※NeeDSメソッドファンダメンタルの「ポイントスクワット」はこちらから↓

〈まとめ〉
スライドスクワットは、“動きの中で安定する”ための原点です。
見た目は地味でも、これができる選手はケガをしにくく、競技中に崩れません。
「強くなる前に、安定する。」
これがNeeDSメソッドの考える“本物の基礎力”です。
学生トレーナーの皆さんは、まず自分自身でこの動きを体感してください。
股関節の動き、体幹の安定、足の裏の感覚――そのすべてが「良いトレーナーになる」ための第一歩になります。
【スライドスクワット ― “動きのブレ”を力に変える方法】
―重心の移動を制する者が、競技を制す―
「立つ・しゃがむ」だけで終わらない、“動きの中の安定”
スクワットと言えば、筋トレの代名詞のようなエクササイズ。
多くの人が「下半身を鍛えるためのトレーニング」として真っすぐしゃがむ動きを思い浮かべるでしょう。
しかし、スポーツの現場で起こる動きは、真っすぐではありません。
走る、跳ぶ、投げる、打つ、蹴る。
これらのすべての動作は、必ず左右への重心移動を伴います。
一方向ではなく、絶えず微妙に揺れながら安定している――
この「不安定の中で安定を保つ力」こそ、アスリートが身につけるべき本当の“バランス能力”なのです。
NeeDSトレーニングメソッドでは、その力を養うための基本動作として「スライドスクワット」を行います。
これは、ただしゃがむのではなく、重心を左右にスライドさせながら安定を保つ動き。
見た目は地味かもしれませんが、この動きができる選手ほど、試合中に崩れない・速く反応できる・ケガをしにくい。
まさに“競技力の根っこ”を作る動作なのです。
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「動きながら安定する」感覚を育てる
スライドスクワットをやってみると、最初に多くの人が感じるのは“思ったよりバランスが取れない”ということ。
それは、普段どれだけ自分が“真っすぐ動くことだけ”に慣れていたかを気づかせてくれます。
体重を右に移動させようとした時、左足の指先に力が入りすぎたり、肩が一緒に傾いたり。
動こうとすればするほど、体幹の軸が揺れてしまう。
このズレが、「体幹の使い方の未熟さ」や「股関節・膝関節の協調の弱さ」として現れます。
トレーナーが見るべきは、単に“フォームが崩れている”かどうかではなく、
「どのタイミングで軸が崩れたのか」、「どの関節が遅れたのか」という点です。
この観察眼を持つだけで、あなたの指導レベルは一段階上がります。
そしてこの“動作を見る力”を育てるのが、スライドスクワットの最大の学びです。
トップアスリートほど「真っすぐ立っていない」
スポーツの世界では、「軸がある=動かない」ではありません。
本当に強いアスリートほど、“動きながら安定している”のです。
野球のピッチャーを思い浮かべてください。
投球動作では、片脚でバランスを保ちながら骨盤をスライドし、股関節で力をためてから一気に開放します。
ゴルファーも同じ。トップの位置からダウンスイングに移る瞬間、左への重心移動と回旋が完璧に同調している。
その一瞬の“流れ”が崩れるだけで、スピードも飛距離も落ちます。
スライドスクワットで練習しているのは、まさにこの「重心の移動と軸の釣り合い」。
止まった状態での安定ではなく、“動いている中での安定”。
だから、トップアスリートほどこの動きを大切にしているのです。
「静」と「動」の間にある“力の通り道”
トレーナーとして重要なのは、クライアントの動きを“静止画”で捉えないこと。
どんなに姿勢が良くても、動き出した瞬間に崩れるなら意味がありません。
スライドスクワットでは、力の流れを可視化することができます。
右にスライドした時、
・どこで力が抜けたか
・どの筋が遅れて反応しているか
・足裏のどこに体重が乗っているか
を観察すれば、動作の癖が一目でわかります。
これができると、膝痛や腰痛の原因が“筋肉の弱さ”ではなく、“動作のタイミング”にあることが見えてくる。
NeeDSメソッドが「筋肉を鍛える前に動きを整える」と強調する理由は、ここにあります。
「右にスライドする」その瞬間、何が起きているか
スライドスクワットの真の価値は、“身体の対話”を感じられること。
たとえば右に体重を移動させた瞬間、
左の内転筋が伸ばされ、右の中臀筋が働き、体幹の斜めのラインが緊張しながら釣り合います。
それはまるで、身体の中で“綱引き”が起きているような状態。
この「拮抗(きっこう)」が、正しいスライドを作る鍵です。
NTMではこれを「ベクトルの釣り合い」と呼び、
“引っ張り合う力の均衡”こそが強くしなやかな動きを生むと考えています。
力を一点に集中させるのではなく、複数の方向へ適度に分散させる。
それにより、無理のない“流れるような動作”が実現します。
この感覚を体で覚えると、スイングも投球も走りも一変します。
力むことなく、動きが自然に連動していく。
それが、スライドスクワットの奥深さです。
学生トレーナーへ ― 「見える」より「感じる」
多くの学生トレーナーが、最初にぶつかる壁があります。
「動きをどう見ればいいかわからない」という壁です。
スライドスクワットは、この“見る力”を鍛える最高の教材。
でも大切なのは、「見よう」とするより「感じよう」とすることです。
トレーナーがクライアントを観察する時、
「動きがズレている」ではなく、「この人の身体はどんなことを伝えようとしているのか?」と考える。
それがNeeDSの考える“動作観察”です。
身体は常に正直です。
痛みやブレは「助けて」というサイン。
その小さなサインを見逃さずに感じ取れる人が、信頼されるトレーナーになっていきます。
“地味なトレーニング”こそ一流を作る
SNSでは派手なトレーニング動画が多く流れています。
派手な動き、重たいウエイト、爆発的なパワー。
でも本当に強い選手は、地味な動きを繰り返します。
スライドスクワットのような一見シンプルな動作を、何百回も繰り返す。
その中で「ほんの数ミリ」の違いを感じ取る。
この積み重ねが、身体の反応を研ぎ澄ませ、競技パフォーマンスを最大化します。
実際にNeeDSアスリートジムでも、プロ野球選手やトップゴルファーがこの動作を毎回のセッションで行っています。
派手さはない。でも、確実に“結果”につながる。
それがファンダメンタル(基礎)の力です。
NeeDSアカデミーで学ぶ、“身体を読む力”
NeeDSアカデミーでは、トレーニング技術や知識だけでなく、「身体の読み方」を学びます。
トレーナーが“動作を見て、分析し、言葉にして伝える力”を磨く場所です。
学生トレーナーの多くは、「自信がない」「現場経験が少ない」と悩みます。
でも、現場で一番求められているのは、経験年数ではなく“感性”。
スライドスクワットのように、人の身体を感じ取り、正しく導けるトレーナーこそが本物です。
NeeDSアカデミーでは、オンラインと実技の両面でこの「感性」を育てます。
トレーニング理論だけでなく、栄養・メンタル・解剖学を組み合わせ、
“人をトータルで支えられるトレーナー”を育成しています。
最後に ― “動きの本質”を探し続けよう
スライドスクワットは、ただの下半身トレーニングではありません。
重心移動という「身体の会話」を通して、動きの本質を学ぶ時間です。
もしあなたが、学生トレーナーとして、または選手として、
「もっと動きを理解したい」「もっと現場で信頼されたい」と思うなら――
まずこの“地味な動作”の中に、自分の答えを探してみてください。
ポイントスクワット・スライドスクワット・ローテーションスクワット。
この3つの動きの中に、トレーニング指導のすべてが詰まっています。
そして、そのすべてを体系的に学べるのが、NeeDSアカデミーです。
トレーナーとしての第一歩を、“動きの原点”から。
自分の目で見て、感じて、伝えられるトレーナーになりましょう。
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