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ニーズトレーニングメソッド シリーズ4

2017.08.11

今回は「ラーニングマトリックス」に入る前に少し前回の復習と実践編。

 

前回は、「ラーニングピラミッド」を元に学習定着率のお話をしました。
>>>前回のお話しhttp://nds-training.jp/blog/ntm03/

 

この考え方は、当たり前の様で実際の指導現場ではあまり効率的且つ戦略的には使われておりません。

 

良くあるチーム指導の現場では、何かを教えた後に、指導者が

「分かりましたか?」と聞く。そして大抵の選手は、

「はい!」と元気よく返事します。

 

「分かりましたか!!?」更に大きく力強く聞くと、

「はいっ!!」と更に大きく力強く答えます。

 

そして、指導者は、

「よっしゃ、元気がいいな」

「ふむふむ、良い返事だからちゃんと聞いていたのね」となります。

 

ニーズトレーニングメソッド(NTM)のコンセプトでは声の大きさや元気の加減は記憶や学びと直結させません。

NTMでは「言った事をどれだけ理解し、自立して実践できるか?」に着目します。

 

多くの指導者(父兄)は大きな声を聞いて満足している人が多いですね。

私はそんなチームには、意地悪な質問を投げます。

「分かりましたか?」「はい!」の後に、

「何が分かりましたか?」「理解した事を教えて下さい」と選手に聞くのです。

 

大抵のチーム、選手は答えられない。

大きく力強い言葉で、

「理解した事を教えて下さい!!」と言っても、誰も「〇〇と言う事です!!」と大きな声では返ってこないし、元気も一気に無くなります・・・。

 

そして、

「もう一度聞きますが、分かりましたか?」

チーン・・・。

「はい」とは誰も言わない。

 

要するに多くの選手は『全てを分かっていない』のです。

「分かった気になっている」もしくは、「返事だけしている」

と言うことです。

 

私は必ず宣言します。

『7割の人が7割を理解してから次に進む。』

チーム全体の7割が7割の伝えた内容(覚えて欲しい内容)を理解していれば、他の3割はチーム(選手間)でカバー出来ます。チーム間で解決してもらうように促します。

そして、指導者は安心して次の新しい情報を伝える事が出来ます。

 

「分かったか?」と聞いても安心して「分からない」と言えるか、もしくは首を傾げる事が出来る状況や雰囲気を作ります。

 

7割以下の人間が7割以下しか理解していない時、そこには色々と理由があります。

しかし多くのケースでは、

  • 指導者が難しい事を言い過ぎる
  • 指導者が多くを伝え過ぎる
  • 指導者のペースが速過ぎる
  • 指導者の伝え方が下手クソ
  • そもそも選手が意味を感じていない

などです。

勿論、選手の理解能力や集中力もありますが、全ての責任が選手にある訳ではありません。

 

そもそも、気合いも根性もあまり関係ないのです。

 

※因みに、この『気合いや根性』について、あなたは説明できますか?『集中力』についても説明できますか?『リラックス!』とは?

※我々、ニーズのスタッフはNTMの中で「メンタルトレーニング(スポーツメンタリスタ)」を学んでいるのでこれらを科学的に根拠のある説明が出来ます。

※メンタルトレーニングについては違うシリーズでお話します。

※気合いや根性や集中力を「科学的」に説明しているのがメンタルトレーニングであって、私が取り入れている『スポーツメンタリスタ』ではそれらが正しく理解出来る指導者を育てています。

『スポーツメンタリスタ』に興味のある方はご連絡下さい)

 

少し話はそれましたが…、

では、指導の現場ではどの様に学習定着率を上げていけば良いか?を考えましょう。

 

ニーズトレーニングメソッド(NTM)ではこの様な学習定着率を踏まえて指導を行うことにより、よりトレーニングの効果を高めます。

 

それらを解説していきます。

 

ラーニングピラミッドの図で示されている様に、まずは「伝えて」、そして「行動」を促してもらいます。

 

伝え方はよりシンプルに上手く間をとる。(複雑なものをよりシンプルに)

非常に大切なスキルです。

 

そして、そのシンプルなキーワードを何回も繰り返す。(人は忘れる生き物です)

 

伝えた事を選手同士で2-3人のグループを作り、復唱とディスカッションを行う、その時に身体で表現して体験してもらう。(インプット後の自発的なアウトプット)

 

最後に選手の誰かが指導者の代わりになって選手に伝える。(アウトプットの最終形→伝える)

 

この辺りに少し時間を割くだけで、その後の数日〜数週間のそのチーム全体での効率が上がり成果が出やすくなります。

 

ポイントは我慢強く時間をかける事です。

時間をかけると言っても数分〜数十分です。

その時間が無いとからと言って次の指導内容に移るのは指導者のエゴですね。

 

次回はラーニングマトリックスです。

 

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