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パフォーマンスアップにおける九九のお話

「基礎があるから応用が生きる」

〜九九とトレーニングの深い関係〜

「基礎が大事」。
誰もが一度は聞いたことのある言葉です。
でも、実際に“基礎を本当に大切にできている人”は、どれほどいるでしょうか?

神戸・六甲道のNeeDSパーソナルトレーニングジムでは、毎日のようにこのテーマが話題になります。
「フォームが安定しない」
「スイングが崩れる」
「飛距離が伸びない」
そういった相談の多くは、実は“応用”の問題ではなく、“基礎”の土台がまだ整っていないことが原因なのです。

たとえば、野球の投球、ゴルフのスイング、マラソンのフォーム、どれも結果的には全身運動です。
けれども、その動きの中身を分解していくと、土台には「単関節の柔軟性」や「小さな筋肉の働き」といった基本動作が必ず存在します。
そこを飛ばして応用ばかりを積み上げようとしても、やがてフォームは崩れ、パフォーマンスも伸び悩みます。

この“基礎と応用の関係”を説明するのに、実は最も分かりやすい例が“九九”なのです。


九九は「動きの設計図」である

小学生の頃、みんなが一生懸命に暗記した九九。
「1×1=1」から「9×9=81」まで。
あの単純な繰り返しを覚えることが、すべての計算の土台になっています。

九九を間違えて覚えたまま、二けた・三けたの掛け算をすれば、どれだけ頑張っても答えは正確に出せません。
「6×7=48」と覚えてしまえば、100回計算してもずっと間違い続けます。

これはトレーニングにもまったく同じことが言えます。
たとえば、スクワットやランジ、デッドリフトのような多関節運動。
この「応用の動き」も、もとをたどれば「単関節の動き」や「単純な荷重バランス」から成り立っています。

足首の可動性、膝の軌道、骨盤の傾き、背骨のアライメント、肩甲骨の安定――。
これら一つひとつが九九のような基礎であり、それらを正確に覚えていなければ、どんなに立派なフォームもいつか破綻します。


九九を忘れると「勘頼み」になる

九九を暗記しているから、私たちは買い物の計算を一瞬でできます。
スーパーで「120円×3個」も、頭の中でサッと出せますよね。
でも九九を忘れてしまったら?
電卓がないと何もできなくなります。

運動も同じです。
身体の九九(=基本動作)を身につけていない人は、感覚頼みのフォームになります。
“今日は調子がいい”“なんとなく上手くいった”という再現性のない結果しか得られません。

反対に、基礎がある人は「なぜ上手くいったのか」「どこがズレたのか」を自分で分析できます。
基礎は、再現性を支える力。
九九ができる人は何度でも計算できるように、基礎を持つ人は何度でも正しい動きを作り出せます。


身体の九九=単関節・単筋の働き

NeeDSトレーニングメソッド(NTM)では、運動の最小単位である「単関節」や「単筋」の機能を、九九と同じように扱います。

たとえば、足首の背屈。
この一つの動きができないだけで、スクワットやジャンプ、スイングなどの多関節運動が崩れてしまいます。
骨盤の前傾・後傾も同じ。
わずか数度の動きが全体の連動を狂わせます。

だからNTMでは、いきなり高負荷や複雑なフォームを教えるのではなく、まず“動きの素”を整えるところから始めます。
まるで九九の「一の段」「二の段」から順番に覚えていくように、
・関節の可動
・筋肉の反応
・姿勢の軸
を一つずつ確認していく。
それがNTMのトレーニングの根本です。


応用は基礎の組み合わせ

九九を覚えたら、次は二けたの掛け算ができるようになります。
九九の組み合わせで新しい計算を作り出す――これが応用です。

身体もまったく同じ。
股関節+膝+足首の連動ができるからこそ、スクワットが成り立つ。
肩甲骨+体幹+骨盤が連動して、スイングが生まれる。

応用とは、基礎の掛け合わせ。
そして、それが積み重なって「スポーツ特異性」という高度な動作になります。

野球のピッチャーであれば、リリースの瞬間だけでなく、
足裏の接地、骨盤の回旋、肩甲骨の可動、肘の角度――
全てがひとつの「式」として繋がっている。
そのどこかひとつでも九九がズレていたら、正しい結果は出ません。


間違いを見つけるには「分解」が必要

応用の計算(複雑な動作)でミスが起きたとき、どこで間違えたかを見抜くには、分解して確かめるしかありません。
数式であれば途中式を一つずつ見直す。
運動であれば、動きをシンプルな構成要素に分けて観察する。

「フォームが崩れた」「力が伝わらない」――このとき、問題は結果ではなく、その途中の“基礎部分”にあります。
NTMでは、このプロセスの分解を「身体の素因数分解」と呼んでいます。

たとえば「投球動作」という一つの大きな式を、
・片脚立ち
・腰割り
・ランジ
・エアプレイン
などに分けて考える。
これが、動きを理解する第一歩です。


ポジショニングマトリックスという地図

ニーズメソッドの中核にあるのが「ポジショニングマトリックス」。
これは、身体の各要素を整理して、どの基礎をどの順番で組み合わせれば良いかを体系化したものです。

数学で言えば「公式集」、音楽で言えば「スケール(音階)」。
このマトリックスを理解すれば、トレーナーは「今の動きはどのパターンの組み合わせか?」を即座に判断できるようになります。
結果として、エラーをすぐに見抜けるようになり、修正のスピードが格段に上がるのです。


九九を飛ばすと「再現性」がなくなる

九九を知らないまま複雑な計算をしている人は、電卓がなければ答えを出せません。
トレーニングでも、感覚や勢いだけで動いている人は、調子が悪くなると途端にフォームが崩れます。

しかし、基礎がある人は違います。
「今日は足の軸がブレてるな」「骨盤が後傾しているな」と、原因をすぐに見つけて立て直せます。

九九ができるから、どんな計算もできる。
基礎があるから、どんな動きも修正できる。
これはスポーツだけでなく、仕事や人生にも通じる普遍的な原理です。


身体の九九を覚えると、日常が変わる

九九ができるおかげで、私たちは毎日の生活をスムーズに送れています。
電車の時間計算、食費の予算、買い物のお釣り――
意識しなくても九九を使っている。

身体も同じです。
正しい姿勢、呼吸、立ち方、歩き方。
これらの基礎が整っている人は、疲れにくく、動作が美しく、集中力も高い。
つまり、“日常のパフォーマンス”が高いのです。

六甲道のNeeDSジムでも、トレーニングを始めたお客様がよくこう言います。
「仕事中の姿勢が楽になった」
「階段を上がるのが軽くなった」
「ゴルフのスイングで身体が回るようになった」
これらはすべて、身体の九九を身につけた結果です。


基礎は「面倒」ではなく「自由」への近道

多くの人が基礎を飛ばす理由は、「早く結果を出したい」から。
でも実は、基礎をやることこそが、最短で結果を出す道です。

九九を覚えるまでは少し時間がかかるけれど、覚えてしまえば一生使える。
それと同じように、身体の基礎を身につければ、どんな競技にも、どんな年齢にも応用できます。

つまり、基礎は制限ではなく自由の土台
基礎を持つ人ほど、自由に動けるのです。


「無理なく・無駄なく・負担なく」

NeeDSトレーニングメソッドの合言葉は「無理なく、無駄なく、負担なく」。
これは九九の考え方そのものです。
九九を使えば、どんな計算も最短で終わります。
同じように、正しい姿勢と動きが身につけば、どんなスポーツも効率よく行える。

日本人は全員、九九を覚えています。
それはつまり、「基礎を大切にできる力」をすでに持っているということ。
NeeDSはそこにもう一つの挑戦を掲げます。
「日本人全員に、運動の九九を教える」
筋力でも柔軟性でもなく、“動きの仕組み”を理解できる人を増やす。
それが、NeeDSの使命です。

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おまけ:九九に人生を教わる 〜六甲道トレーナーの気づき〜

九九。
誰もが一度は口ずさんだこのリズム。
「ににんがし、にさんがろく、にしがはち」――。
子どものころはただの暗記。
でも、大人になって思えば、あの九九の世界には意外と“人生の知恵”が隠れているんです。


神戸・六甲道のNeeDSジムで、ある朝のミーティング。
新人トレーナーが突然こんなことを言いました。
「九九って、トレーニングに似てません?」

最初はみんな「何の話や?」と笑っていたのですが、聞けばなかなか深い。
彼曰く――
「九九って、一段ずつ覚えないと次に進めないじゃないですか。
 トレーニングも同じで、ベースポジションができないとスイングも投球も崩れるんです」


九九を忘れた大人たち

ある日、クライアントの方がトレーニング中に言いました。
「トレーナーさん、最近息子が九九を覚え始めたんですよ」
そこから話は盛り上がり、「そういえば九九って覚えてる?」という流れに。
みんなで言い始めたのですが――意外と出てこない(笑)。

「しちろく……何やったっけ?」
「はっぱちが64?いや、72?」

思い出せない大人たちに、ジム中が大爆笑。
でもその光景を見ていて、ふと気づいたんです。
九九って、忘れたら一瞬で不便になるけど、覚えていると一生使える。
トレーニングの“基本姿勢”もまったく同じだと。

正しい姿勢を覚えれば、何年経っても体は思い出す。
でも一度崩れると、また一からやり直し。
つまり九九のように、「体にも暗記すべき基礎」があるということなんです。


九九の「リズム」と「習慣」

九九を覚えるときって、みんな声に出してリズムをつけていましたよね。
「いんいちがいち、いんにがに、いんさんがさん」――。
あれを何度も何度も繰り返すうちに、自然と体が覚えていく。
その“リズム”こそ、トレーニングの本質です。

たとえばスクワットも、呼吸と動きのリズムを合わせると一気にスムーズになる。
呼吸が止まると動きも止まる。
だからNeeDSのトレーニングでは「リズムを感じて」「呼吸をつなげて」という声かけをよくします。
九九を唱えるように、リズムと習慣が体を育てるのです。


九九は「諦めない練習」でもある

思い出してください。
九九を覚えるのって、けっこう大変でしたよね。
何度も間違えて、怒られながら、それでも繰り返して覚えた。
あの経験が実は「諦めない力」を育てていたのかもしれません。

トレーニングもまったく同じです。
筋肉は一日では変わらない。
でもコツコツ積み上げていけば、必ず変わる。
九九を繰り返したあの日々が、実は「継続の練習」だったんです。

あるお客様がこう言いました。
「九九って、人生の筋トレやな」
その言葉にスタッフ全員が拍手。
確かに、そう言われると妙に納得します。


九九に間違いはないけれど、使い方は人それぞれ

九九の答えは誰がやっても同じです。
でも、その使い方は人によって違う。
料理の計量にも、買い物にも、投資にも、九九は生きています。

トレーニングも同じで、基礎の原則は共通。
だけど、そこからどう応用するかは人それぞれ。
体格、性別、年齢、競技、目的――すべて違う。
だからこそ、NeeDSのパーソナルトレーニングは“個”に合わせて設計されています。

九九の公式を、誰もが自分流に使えるように。
身体の九九も、誰もが自分の人生に使えるように。
それが私たちの願いです。


九九が教えてくれた感謝

最後に。
九九って、考えてみればすごい文化なんです。
日本人は全員が九九を知っている。
世界的にも珍しいことです。

つまり、私たちは小学生のころに「努力の尊さ」と「基礎の大切さ」を教わっている。
それを忘れてしまうのは、少しもったいないですよね。

NeeDSメソッドも同じ。
私たちはトレーニングを通して、再びあの“九九の原点”に戻りたいと思っています。
地味で、単純で、でも確実に積み重なるもの。
それが“本当の力”になるからです。

六甲道のスタジオで今日も響くトレーナーの声。
「いちいちがいち、呼吸を合わせて!」
「ににんがし、はい、いいリズムです!」
まるで九九のようにリズムがあって、笑いがあって、ちょっと懐かしい。
そう、トレーニングも九九も――“楽しく覚えた人”が一番強いんです。

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