2017.07.22
前回は、どのように我々がNeeDSで行っているNTMが出来たかを説明させていただきました。
今回はNTMの基本コンセプトをお話させてもらいます。
【NTMの基本コンセプト】
これは、ニーズトレーニングメソッドを行う上でかなり重要な考え方であり、このメソッドを行う時にはこれらのコンセプトを常に頭に入れておくべき考え方です
「基本コンセプトを正しく行う事で指導の効率が上がり、最大限にその効果を感じる事が出来る」
これらがNTM基本コンセプトを断片的に説明したものです。
NTMの基本コンセプトはトレーニング指導のみならず、指導をする立場の全ての方に是非覚えておいてもらいたい考え方である。
また、お子様をお持ちのご父兄の方やビジネスシーンでも必ず役に立つ考え方です。
【エビングハウスの忘却曲線】
人は忘れて行く生き物です。
人は覚えたての物事を20分後には半分近くを忘れていきます。
1週間経つと実に 75%の事を忘れていくのです。
1週間に一度しか会わない人に、「前回教えた〜〜ですけど、」と言っても言われた本人は「…?」です。
1週間後にはほとんどの事を忘れているからです。
これはスポーツでの指導現場、トレーニング指導現場でも頻繁に起こっています。
昨日教えたストレッチ、昨日教えた打ち方・投げ方、3日前に教えたアドバイス、1週間前に教えたトレーニング,動き…。
そして、多くの場面で指導者は『何で覚えてないの』と思い、下手すると口に出して言ってしまったりします.
でも、皆さん覚えておいて下さいね!
『人は忘れる生き物です』
日々膨大な情報を処理し記憶していく中で、人間は生命の危機に関する事から順番に重要事項を優先させて処理・記憶させていきます。
ある文献では、その情報量は一秒間に数1000億ビットを受け取るが脳の情報処理能力により数1000ビットにフィルタかかる、らしい。
ビットは良く分かりませんが、生活しているだけで相当な情報を受け取り、その度に脳はその情報を処理しています。
そうです、人間は忘れる能力があるので生きていけるのです。
忘れる事は生きていくための「能力」なのです。
さて、皆さんはそんな能力を無視して、クライアントに対して『何で覚えてないの?』『やる気あるの』『集中してないからだろ』などと思ったり、実際に口に出したりしていませんか?
そんな時はどうかこの忘却曲線を思い出して下さいね。
しかし、だからと言って忘れる事を放っておく事は出来ませんよね。
「生きていくために必要な能力だから、特に生命に危機の無い、肩周りのストレッチは忘れていいよ」では、野球選手はダメなのです。
ここで、『忘れさせないための努力』が必要になってきます。
それは何だと思いますか????
ニーズトレーニングメソッドでは日々の指導の中で記憶を定着させるために色々な努力を行なっています。
教えるだけでは無く、教え方を工夫することにより、より効率よく成果を出す事ができます。
この記憶の定着は次に出てくる『学習定着率』と合わせて見ていくとより効果を発揮します。
記憶を定着させるためには、忘れる前に思い出す、思い起こさせる、事が大事です。
これは、日々の練習で行われている反復練習とよく似ています。
知らない事を覚え(知り)、シンプルなドリル(少し頑張って出来る事)に落とし込み、それを繰り返す事によって脳と身体がその動きをおぼえ自動化が起こります。
これは後に出てくる【ラーニングマトリックス】で詳しくお話しします。
その他にも、記憶を定着させるためには、
などがありますが、これも次の学習定着率の所で出していきます。
この様に、同じ事、同じトレーニングでもいかに脳と身体の記憶として定着はさせるアプローチをするかで選手やクライアントへの効果が激変します。
これはニーズトレーニングメソッド(NTM)の基本コンセプトで有り、スタッフや講習受講者にはこのコンセプトを徹底的に理解してもらい現場でのアプローチにいかしてもらいます!
NTMは人の身体を見る前にこの辺りを徹底します。
成果が出るはずです。
無理なく、無駄無く、負担なく、
最高のパフォーマンスを引き出す
《ニーズトレーニングメソッド》