神戸のパーソナルトレーニングジムNeeDS(ニーズ)

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ニーズトレーニングメソッド シリーズ3

2017.08.04

前回のお話の復習

 

『エビングハウスの忘却曲線』から、

 

「人間は忘れていく生き物ですよ」

 

人間は日々の膨大な情報量を処理しています。

これは生存するために必要な情報から処理されていきます。

そうしないと人は生存出来ないのです。

 

そして、これを理解せずに指導を行う指導者が多い事。

忘れる事を「選手」や「クライアント」の責任にしてしまう。

それでは、相手が可哀想ですし、そもそもそんな指導者には本心から付いていこうとは思いません。

 

「伝えた事を忘れてしまう」事を相手の責任にするのでは無くて、指導側が「忘れさせない努力・工夫」をしていく事。それが大事。

前回はその様な話をしました。

 

今回からはその「忘れないためた何をするか?」「忘れさせない為にどの様に指導するか?」などを伝えていきます。

 

NTM(ニーズトレーニングメソッド)ではこの辺りからアプローチ出来る指導者を育てます。

 

そのためにも、エビングハウスの忘却曲線と共に、『学習定着率』と『ラーニングマトリックス』も理解することが重要です。

 

今回は『学習定着率』と『ラーニングマトリックス』についての話をします。

 

『学習定着率』とは、人が学びを定着させる効率のこと。

どの様にすると学んだこと、覚えたことが自分自身の脳や身体に記憶や感覚として定着するか。

まずは、下の『ラーニングピラミッド』を見ていきましょう。

 

 

まず、ピラミッドの一番下が「講義を受ける」。

先生がいて、生徒が話をきいているだけ。これは一般的な日本の授業や講習のスタイルです。

もちろん、講義を受けるだけでも学習は行う事が可能です。

現に日本の多くの「学習」がこの形で行われています。

 

「講義を受ける」とは、即ち、座って人の話を聞いているだけの状態です。
どれほど真面目に聞いていても、どれほど気合いを入れて聞いていても、学習定着率から考えると、「聞いているだけ」では効率が悪いのです。
では、どうすれば良いか?

 

より自発的な動作が必要になってきます。

1つ上の「書籍を読む」動作は、「講義を聞く」に比べると、より自発的に行っている動作です。

「聞く」ことは良い学習方法ですが、少し受け身です。

「読むこと」で少し自発的になります。

これで少し「学習定着率」は上がります。

 

更に、「視聴覚のエフェクト」を付けて印象を強くする事で更に学習定着率が上がります。

講義を聞いたり、書籍を読んだりしている時に音や映像を上手く活用するのです。

 

更に更に、アウトプットをする事で『学習定着率』は上がります。

 

ラーニングピラミッドの1つ上の「デモンストレーション」。

自分自身で「表現」する事でより自発的なアウトプットとなり学習定着率が上がります。
そして、グループで「ディスカッション」をしたり、自らが実践して身体で体験すると事で更に更に更に学習効率が高くなります。

 

最終的には、「人に教える事」を行うとグッと学習定着率が上がります。

 

要するに、より自発的に、覚えた気にならず、覚えたら忘れる前にアウトプットして、他者とのディスカッションも交えて教える側に回る。
これが一番効率的という事です。

 

これは、教わる側の視点です。

もちろん、上記の事を選手やクライアントに説明する事も重要です。

 

では、指導者側の視点から見てみるとどうでしょうか?

 

「どの様にすれば、選手やクライアントに『学習定着率』が上がる行動を促せるか?」

 

上記の理論を説明するだけで良いでしょうか?

 

指導者が上記の事を意識しながら、手順を追って指導していくことが重要なのです。

 

前回でもお話をした『エビングハウスの忘却曲線』も踏まえて説明すると、

 

「選手やクライアントが、より自発的に学べるように興味を持たせ(もしくは問題意識・課題意識を持たせ)、難しい事もシンプルなキーワードに置き換えて繰り返し伝える。そして、指導者が話すだけでは無く、選手やクライアントに発言・表現してらいながら理解度を確認し、周りの選手とディスカッションを行ってもらいながら理解を深め、最後には選手やクライアント自身が覚えた事・理解した事を他の選手やクライアントに伝えてもらう」

 

この様になります。

 

これで、選手やクライアントの『記憶』と『学習定着率』がグッと上がり、後の指導も効率が上がります。

 

一度、試してみて下さい。

少しの我慢とテクニックと時間は必要ですが、やってみる価値はありますし、これにより指導者としてのスキルや価値がグッと上がります。

そもそも選手やクライアントの為になります。

選手とのラポールも築けます。

 

そして、これらをただ行うのではなく『ラーニングマトリックス』を理解し頭に入れて行う事でかなりの効果があがります。

 

この『ラーニングマトリックス』というのは、「人が物事を覚えて身に付ける過程」を端的に説明しています。

 

 

これについては次回に詳しく説明します。

 

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