2017.09.06
ニーズトレーニングメソッド シリーズ6
「賢い奴は複雑な事を単純に考える」
さて、NTM基本コンセプトのお話もそろそろ終盤です。
今回は私の尊敬する1人、 稲盛和夫さんの「言葉」から。
この言葉には色んな解釈があると思いますが。
私は数年前にこの言葉を初めて見た時にハッとしました。
私はバカなヤツだ、と…。
当初の私はトレーニングに関して教科書やセミナーなどに参加し、色んな知識を頭に入れていく事で必死でした。
セミナーなどで得た最新の理論は理解が難しく、基本の解剖学や生理学と合間って、私の頭の中で複雑に絡み合っていました。
ただ、時間をかけるとそれらは頭の中で整理され「理解している」と思えるようになってきました。
しかし、私はそれらを正しく処理・消化せずに現場で使ってしまっていたのです。
初めは良いのですが、少しずつそれらの頭で理解している理論と現場で起きている実際の現象とはギャップがある事に気がつきました。
そして、私は更に苦悩して答えをより複雑な理論に求める様になっていました。
当然そんな私の口から出ることは複雑な専門用語と理屈。
時には専門知識と屁理屈で選手や同業者や若手トレーナーをねじ伏せていました。
ねじ伏せる事にチカラを注いでいたかもしれません。
皆さんも選手と一緒に迷路にはまり込む事はありませんか?
複雑な計算式を何度やっても答えが合わないあの感覚です。
もっと簡単に出来たらいいのになー。
という時にこの稲盛さんの言葉に出会いました。
難しく考える事が良い、複雑に考えないといけない…などと思っていた私は頭に電気の様なショックが走りました。
「俺はバカなヤツだ」
複雑な事を複雑に考えるだけでなく、簡単な事さえも難しくしていました。
「賢いヤツ」になりたいと思い、物事をシンプルに考え始めました。
言葉もなるべく簡単にシンプルに伝える様に心掛けました。
そうすると…。
思ったより簡単に成果が出るのです。
勿論、無知識のまま安易に物事を処理しよう、と言ってるわけではありません。
知っている知識、積み重ねた経験をそのまま、もしくは難しく伝えるのでは無く、すご〜く簡単な言葉やシンプルな表現に置き換えて説明・指導するという事です。
これは、豊富な知識,経験があってこそ正しく効果的に行う事が出来ます。
誰にでも分かる、小学生にでも分かる言葉や説明での指導を心掛けてみましょう。
傍から見ると素人かと思われるくらい簡単に!
「無理なく、無駄なく、負担なく」
賢い奴はクライアントの為にバカになれる!!
《ニーズトレーニングメソッド™》