2017.10.11
さて、今まではNTMの基本コンセプトや各種フローなどを見てきましたが、これらは基本的な考え方もしくは哲学と言える部分ですね。
トレーニング指導上でニーズトレーニングメソッド™の基本コンセプトやフロー、イメージラインを念頭に置くことで格段に指導効率があがります。
では、これからは本題である身体的アプローチについてみていきましょう。
まずは、『NTMファンダメンタルエクササイズ』についてです。
ファンダメンタルとは「基本の」という意味で、NTMの型の基本がここにあります。
NTMファンダメンタルの中では基本姿勢と基本ポジション定めています。
基本の姿勢には、立位姿勢(スタンディング)としゃがんだ姿勢(ベースポジション)があります。
基本ポジションは、スポーツや運動時の複雑な動きを出来るだけシンプルに分解して、上肢・下肢・体幹部の3部位毎にいくつかの姿位(ポジション)を決めています。
前回までのコラムのシリーズを見て頂くと分かる様に、ニーズトレーニングメソッド™ではなるべくシンプルな動きを組み合わせるという考え方があります。
シンプルなポジションを決めて、そのポジションを組み合わせて体操などのエクササイズを組み立てていきます。また、この組み立ての中で動きの評価を行っていきます。
NTMでは、このファンダメンタルの基本の姿勢・ポジション・動きを以下の様に考えます。
上述したように、NTMでは、上肢、下肢、体幹部のそれぞれに決められた姿勢・姿位があり、これをポジショニングと言っている。
例えば下肢の基本ポジショニングは
ベースポジション(BP)
ワイドスプレッドBP(腰割り)
ランジ
ストーク立ち(片足立ち)
片足RDL
上肢のポジショニングは、
バンザイ
Y字
T字
S字
A字
L字
体幹部は、
ストレート
側屈位
回旋位
と決めています。
まずは、このポジショニングを単発で取れることが前提となり、後にこれらの動きを組み合わせます。
この様に動きを分解して、後に繋げる事により、数学の九九の様にどの動きにエラーが出ているかぎ明確になりやすいです。
また、単発のポジショニングが出来ても、組み合わせたら動きがおかしくなる時は可動域の問題では無く可動性の問題と取れます。
要するに「動きの中で」阻害要素があるという事になります。
これによって、個々のクライアントの体操やエクササイズのオーダーメイドが簡易におこえ、またそれらがセルフチェックとしても生かされます。
これらポジショニングとその組み合わせを評価しながら、またそれ自体がエクササイズになるという事です。
また、ポジショニングから次のポジショニングへ移行させることが動きとなり、これまた動きの評価やエクササイズになるという事です。
そして、それらを評価しながら今必要な改善エクササイズやコンディショニング、次のセッションや次の試合(競技)に向けての自宅や試合会場などで自身(セルフ)で行ってもらうエクササイズなどを提供出来ます。
ニーズトレーニングメソッド™のエクササイズの多くはこれらの基本ポジションから派生させて、負荷や動きの範囲、組み合わせなど変化させながら行います。
非常にシンプルな考え方ですね。
「無理なく、無駄なく、負担なく」
《ニーズトレーニングメソッド™》